会社の事業内容に関するリスク要因 詳細
1. 主要なソフトウエアベンダ又はハードウェアベンダの製品にウイルス対策機能が付加される可能性について
オペレーティングシステム(OS)、ファイアウォール、電子メールソフトなどの主要ベンダ、あるいはコンピュータハードウェアの主要ベンダなどは、無償または非常に低い価格で彼らの製品にウイルス対策機能を付加し販売する可能性があります。たとえこのような主要ベンダのウイルス対策機能が当社グループの各種製品及びサービスの機能より劣っていたとしていても、ユーザはより低い価格を求めて彼らの製品を選択する可能性があり、そのような場合には当社グループの競争力が低下する可能性があります。
米国の大手OSベンダのMicrosoft社は、ルーマニアのウイルス対策ソフト会社GeCAD社をはじめ、いくつかのセキュリティベンダを買収してきており、平成19年7月には企業向けの「Microsoft® Forefront™ Client Security」というサービスを提供しております。また、平成21年には、同年10月に発売を開始した「Microsoft® Windows® 7」にも対応する軽量型の無償セキュリティサービス「Microsoft® Security Essentials」を提供開始しました。今後ウイルス対策の機能がMicrosoft社のOSに組み込まれた場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
2. ソフトバンクBB株式会社との関係の変化により当社グループの連結売上高が影響を受ける可能性について
ソフトバンクBB社は当社グループにとって大手の販売先であり、同社との関係は日本での事業展開において重要な役割をもっています。仮に同社との関係が悪化した場合には、同社への売上高が減少する可能性や、同社を通じて当社グループの各種製品やサービスを販売しているシステムインテグレータなどとの関係も悪化する可能性があります。過去3年間のソフトバンクBB社に対する売上高及び当社グループにおける連結売上高に占めるその比率は、平成20年度で107億円(10.6%)、平成21年度で104億円(10.9%)、平成22年度で123億円(13.0%)となっています。
またソフトバンクBB社は当社グループの各種製品及びサービスを企業ユーザに販売している多くのシステムインテグレータと密接な関係を持っており、同社の企業戦略、販売方針の変更などの動向は当社グループに直接的に関係がないものであっても、当社グループの経営成績に影響を与え、当社株価を変動させる要因となる可能性があります。
3. 当社グループは連結売上のほとんどを単一の事業領域に依存していることにより、当該市場の需要低下の影響を大きく受けてしまう可能性について
多くの製品群を持つようなソフトウェア企業と違い、当社グループは連結売上高のほとんどをウイルス対策やその他のセキュリティ製品、サービスの販売に依存しており、また当面はそのような状態が続くものと考えられます。そのため、ウイルス対策製品やその他のセキュリティ製品、サービスに関わる技術の変化や、当該市場規模の収縮や成長鈍化、または当社グループにおける各種製品及びサービスの競争力低下や価格下落などの要因により、当社グループの財政状態、経営成績は重大な影響を受ける可能性があります。
4. 技術革新により当社グループの各種製品及びサービスが陳腐化してしまう可能性について
当社グループが属しているコンピュータセキュリティ業界は次のような特徴があります。
- 技術革新のスピードが速い
- 次々と新たなタイプのコンピュータウイルスが発生する
- 頻繁に製品のアップデートを行う必要がある
- ユーザニーズが変化しやすい
これらの特徴は当社グループにとって重大なリスク要因や不確定要因になる可能性があります。例えば競業先企業が革新的な技術に基づき当社グループにおける各種製品及びサービスより優れた製品及びサービスを開発する可能性や、新しいOSや新たなネットワークシステム、新たなウイルス対策方法などが出現することで事業環境が変化する可能性があります。Webブラウザを使いインターネットを通じてアプリケーションが配信されるようなこともそのひとつです。そのような環境の変化があった場合に、当社グループの各種製品及びサービスが市場に受け入れられなくなる可能性があります。また当社グループが速やかに且つ適切にそのような変化に対応できない場合には当社グループの事業、財政状態、経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
5. ハードウェア製品の製造リスク、在庫リスクについて
当社グループは「Trend Micro Network VirusWall Enforcer」や「Trend Micro Data Loss Prevention」などのハードウェア製品について、特定の製造業者にその製造を委託していますが、今後そのようなハードウェア製品の販売数が増加した場合、委託製造業者の役割は重要なものになっていくと考えられます。また製造を委託していることにより、当社グループが製造工程を適切にコントロールできないリスクや、当社グループの期待する生産体制を築けないリスクなどが考えられます。
委託製造業者が当社グループの注文通りに製品を生産できない場合には、当社グループは新たに他の製造業者を確保する必要があります。また何らかの理由で当社グループ製品の製造を中止する製造業者が現れ、すぐに代わりの委託製造業者を確保できない場合には、ユーザからの注文キャンセル等による機会損失が発生する可能性があります。また当社グループ製品の製造に必要な部品が調達できないときもまた同様の理由により、機会損失が発生する可能性があり、当社グループの財政状況、経営成績に影響を与える可能性があります。
6. 他社との戦略的提携から期待通りの成果があげられない可能性について
当社グループはその事業領域をウイルス対策分野を中心とするコンピュータセキュリティ事業に集中しております。従いまして、他の企業と手を組み新たなセキュリティ製品、サービスを提供するための戦略的提携に積極的な姿勢をとっています。このような戦略的提携を通じて製品、サービスの提供を行う場合、当社グループは多くの費用及びその他経営資源を製品開発、マーケティングプロモーション、保守サポートなどに費やす可能性があります。しかしながら、このような戦略的提携から期待通りの収入が得られない可能性や、収入が得られる前に様々な要因により提携が解消される可能性があります。
7. 米国、欧州地域においてマーケットシェアを増やすことができない可能性について
当社グループは、米国及び欧州において売上高を拡大させてきましたが、米国や欧州での当社グループのマーケットシェアは依然としてまだ小さいと考えられます。当社グループの競合先企業はそれらの地域では当社グループに先行して事業を展開しており、また当社グループより大きな経営資源及びブランド力を持っているため、当社グループはそれらの地域において売上高を拡大できない可能性があります。そのような場合には、当社グループ全体の今後の連結売上高の成長やマーケットシェアの拡大に重大な影響を及ぼす可能性があります。
米国及び欧州地域において当社グループの競合先企業は次のような点において重要な優位性を持っています。
- ブランド力
- 幅広い製品群
- 大きな顧客基盤
- 財務力、技術開発及びマーケティングに関する豊富な経営資源
これらにより競合先企業には次のような優位点があります。
- ウイルス対策及びコンピュータセキュリティソフトウェア市場及びその他ソフトウェア市場の下降局面での抵抗力
- 技術革新あるいはユーザニーズの変化に対しより早く対応できる可能性
- より効果的かつより有利な方法での製品の販売及びサポートができる可能性
8. 当社グループの競合先企業が日本市場で成功を収めた場合に、当社グループの日本市場での売上高やマーケットシェアが低下する可能性について
当社グループの主な競合先企業であるMcAfee社及びSymantec社は、その大きな経営資源を投入し日本のウイルス対策及びコンピュータセキュリティ市場に参入しています。また彼ら以外の競合先企業が日本市場に現れた場合にも、当社グループ最大の売上高構成を占める日本市場において競争がより激しくなる可能性があります。当社グループはそのような状況に対応するために、日本での製品開発活動やマーケティング活動などに対しより多くの経営資源を投入することを求められる可能性があり、そのような場合には他の地域の当社グループの事業戦略に影響が出る可能性があります。
また仮に競合先企業が日本市場で成功を収めた場合、当社グループの日本市場での売上高やマーケットシェアが低下し、当社グループ全体の事業、財政状態、経営成績にも重大な影響を与える可能性があります。
9. 将来の企業買収により、利益の減少やオペレーションコストの増加が発生する可能性について
変化の激しい事業環境の中、当社グループは事業領域拡大のために他企業の買収を検討する可能性があります。競合先企業と比較すると当社グループは企業買収の経験が浅く、将来当社グループが企業買収を行った場合、多くのリスク要因や不確定要因が生じる可能性があります。例えば、次のような可能性があります。
- 買収先企業の顧客、仕入先、その他重要な業務上の関係者との既存の関係を維持できない可能性
- 買収先企業のオペレーションシステム、情報システムを効率的、効果的に統合できない可能性
- 当社グループのマネジメントリソースの分散化、希薄化
- 買収により取得した営業権などの資産の評価減により、利益が減少する可能性
また企業買収の際に当社株式の新株発行を伴うような買収手段を採った場合には、既存株主の持分は希薄化することになります。このようなことが現実となった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループは平成12年にアイピートレンド株式会社を買収し、中小企業向けレンタルサーバ事業を始めましたが、期待通りの成果が上げられなかったため、平成13年に同事業から撤退し、同社を清算することとしました。この清算により平成13年度において、同社買収により発生した営業権を一括償却し、23億円の費用を計上しました。
10. ハッカーによる当社グループのシステムへの不正侵入により、当社グループの信用が失墜する可能性について
インターネットセキュリティ製品及びサービスを提供している会社として、当社グループはハッカー(ネットワーク不正侵入者)によって引き起こされるトラブルに対して他の会社よりも重大な影響を受けることが考えられます。例えば、ハッカーが当社グループのシステムに侵入してウイルスを拡散させたり、当社グループのウイルス対策製品やその他のセキュリティ製品のインターネット上での供給を妨害した場合、これらの行為によって当社グループの信用が失墜する可能性があります。また、そのような事態が生じた場合、当社グループからの事情説明等の広報活動に関する費用が生じることも考えられます。ハッカーの活動によって、技術上のトラブルの解決に要するコストの支出及び当社グループの企業秘密の漏洩、損壊等の損失を被る可能性があります。
11. 当社グループが新たに提供するウイルス対策製品やその他のセキュリティ製品及びサービスにおける新しいリスクについて
当社グループのウイルス対策、迷惑メール対策、有害ウェブサイト対策、スパイウェア対策セキュリティ製品は、通常のメール、サイト、またはプログラム等を「迷惑メール」、「悪質な可能性のあるサイト」または「悪質な可能性のあるプログラム」として誤認する可能性があります。また、同様に、これらを検知できない可能性もあります。とりわけこれらは、同対策製品を回避するようデザインや工夫がなされており、通常のメール、サイト、またはプログラムとの違いを判別しにくいものとなっております。上記のような当社グループ製品により通常のメール、サイト、またはプログラムをブロックされている企業または団体により、当社グループがそれらを「迷惑メール」、「悪質な可能性のあるサイト」または「悪質な可能性のあるプログラム」とみなすことについての修正を要求される可能性、またはそれらの作成元の事業を妨害したことによる損害補償を求められる恐れがあります。加えてそれらの誤認は、当社グループのウイルス対策やその他セキュリティ製品の導入を後退させる可能性があります。
また、当社グループのストレージサービスは、ユーザによる不正な共有や不適切なファイルの使用などにより不正利用される可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループの信頼が著しく失墜させられるほか、著作権侵害などに発展し著作権使用料などの支払いを求められる恐れがあり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
12. 急激な成長に対する経営管理体制の対応について
当社グループの売上高は拡大を続けておりますが、その成長を支えるマネジメントや従業員などの人的リソースは限られており、今後も成長を持続させていくためには、次の点について増強、整備していく必要があります。
- 新たな人材の獲得、確保並びに従業員に対する教育研修、業務に対する動機づけ
- 新たな従業員を当社グループのオペレーションに効果的に融合させること
- オペレーションシステム、会計システムなどの情報システムの整備
今後も業績の拡大が続いた場合、現在の当社グループの組織体制や管理体制が不十分なものになる可能性があり、そのような場合には次のようなリスクがあります。
- ユーザに効果的なサービスを提供できない可能性
- タイムリーな製品の開発及び提供が出来ない可能性
- 適切な会計情報システム、会計管理システムが構築できない可能性
- 新たなマーケットへの進出や市場競争に対する対応が適切に行えない可能性
13. 当社グループの各種製品及びサービスの販売業者が当社グループ製品及びサービスの販売に注力しない可能性及び販売業者からの返品が発生する可能性について
当社グループの各種製品及びサービスの多くは中間販売業者を経由して販売されます。これら中間販売業者は、競合先企業の製品及びサービスも同時に取り扱っています。当社グループは中間販売業者に対し、当社グループの各種製品及びサービスの販売に注力してもらうよう努力をしていますが、これら中間販売業者は当社グループの競合先企業の製品販売に注力する可能性があります。
また状況によっては中間販売業者は当社グループの各種製品及びサービスを返品する可能性があります。
14. 企業ユーザによる当社グループの各種製品やサービス購入キャンセル、購入延期による影響について
当社グループの各種製品やサービスの購入は、企業ユーザにとっては資本的支出になるものと考えられます。企業ユーザによっては当社グループの各種製品やサービスの購入は緊急を要するものではない場合があり、企業ユーザの業績見通しの悪化や経済状況の悪化などにより、当社グループの各種製品やサービス購入のキャンセルや時期の延期などが発生する可能性があります。このようなキャンセルや購入時期の延期は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
15. 当社グループ製品及びサービスを取り扱う中間販売業者の財政状態が当社グループの経営成績に与える影響について
いくつかの中間販売業者は財政状態が弱く、当社グループの売掛金回収に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは中間販売業者の財政状態や売掛金の回収可能性について定期的にレビューを行い、貸倒引当金を計上していますが、実際の貸倒額は引当金の額を超過する可能性があり、そのような場合には当社グループの財政状況や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
16. サービスレベルアグリーメントに関する多額のペナルティ支払いが当社グループの経営成績に与える影響について
当社グループでは製品のサポートについて一定の品質を保証するサービスレベルアグリーメントを導入しています。当社グループがその契約内容を履行できなかった場合には、当社グループはユーザに対し違約金を支払うことになっています。例えば、ユーザよりウイルス検体の提供を受けてから2時間以内にそのウイルスに対するパターンファイルを提供できなかった場合には、当初サービス料金に対し累計で最大20%までのペナルティを支払うという契約があります。場合によっては違約金を支払う可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績に影響を与える可能性があります。
17. 主要な経営陣並びに技術者への依存について
当社グループはCEOのエバ・チェンを始めとする主要な経営陣や技術者に多くを依存しています。今後もこれらの経営陣や技術者が当社グループに在籍し続けるという保証はありません。もしこれらの経営陣、技術者が当社グループを離れた場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を与える可能性があります。
18. 当社グループの人材の流動性や労働市場の変動が当社グループに与える影響について
当社グループが属するコンピュータセキュリティ業界は市場競争が激化しています。そのような中、優秀な人材の確保は各社とも技術革新を支える重要な課題となっております。
現在、当社グループの従業員の過半は新興諸国を含めたアジア圏で構成されています。これらの地域におけるインフレや賃金上昇は当社グループの人件費を急激に増加させる可能性があります。そして他社との人材の争奪戦なども当社グループの人件費に影響を与える可能性があります。更に当社グループにおける想定以上の離職や人材採用において計画通りの人員採用ができない場合は、業務が遂行できず当社グループの事業を停滞させる可能性があります。
またこれらの要因によるコスト増は、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を与える可能性があります
19. 当社グループの四半期決算数値の変動が株価に与える影響について
当社グループの四半期決算数値のトレンドは、中長期的な経営成績のトレンドと異なる傾向を示す可能性があります。また当社グループの四半期決算の数値は、アナリストなどが予想した期待値を下回る可能性があり、そのような場合には当社株価は下落する可能性があります。
当社グループの四半期決算の数値が変動する要因として次のものが上げられます。
- ユーザの予算上の制約、季節要因、販売プロモーション活動のタイミング
- 競合先企業による新製品の発売
- マーケティング活動、研究開発活動、従業員採用等による費用支出
- ユーザニーズの変化
- 日本、米国、欧州などの当社グループ主要活動地域の景気変動
20. 世界経済の停滞が当社グループの経営成績に与える影響について
当社グループのビジネスは世界市場においてグローバル展開しております。現在、日本での売上高が最も大きいものの、米国や欧州をはじめとした海外拠点からの売上高が拡大してきており、その構成比率は平成20年が約62%及び平成21年が約59%、平成22年が約56%となっています。今後、世界経済が後退した場合には当社グループ全体の連結売上高にも重大な影響を与える可能性があります。
21. 為替変動が当社グループの経営成績に与える影響について
当社グループの連結決算の報告通貨は日本円ですが、海外子会社の事業活動はそれぞれの地域の通貨を使用しております。当社グループの連結売上高及び費用の多くの部分は、USドル、ユーロ、台湾ドルなど日本円以外の通貨から成ります。これらの通貨と日本円との為替レートの変動により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。また今後当社グループが日本以外の地域で連結売上高を拡大した場合には、為替変動の影響はより大きくなります。
また、当社グループは資金運用目的で外貨建の有価証券を一部保有しております。これらの価値は為替レートの変動による影響を受けるため、大幅な変動は今後当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループでは現在為替に関するヘッジ取引はしておりません。
22. 金融市場の変動が当社グループの経営成績に与える影響について
当社グループは、効率的な資金運用の目的から有価証券・投資有価証券を保有しております。これら保有有価証券の価値は金融市場や為替相場の変動による影響を受けます。今後金融市場が大幅に変動した場合には、相応の評価損を計上するなど当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
23. 知的財産権に関する影響について
当社グループの事業は、当社グループが所有する知的財産権に多くを依存しています。当社グループがこれらの権利を保護できず、競合先企業が当社グループの技術を使用した場合には、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。今後これ以上特許数が増加しない可能性や、これらの特許を有効に保護できない可能性があります。
当社グループでは全ての従業員との間で機密保持目的の契約を締結し、ユーザとの間では知的所有権に関する条項の入ったライセンス契約を締結し、また当社グループの高度機密情報についてはアクセス制限を行っております。しかしながら、これらの措置をとっていても当社グループの技術の不正使用を防げない可能性や、当社グループの技術と類似した技術の開発を防ぐことができない可能性があります。
また、当社グループが、第三者の知的財産権を侵害した場合、製品またはサービスの販売差し止め、損害賠償金の支払い、ライセンス契約の締結に伴うロイヤルティの支払いが生ずる可能性があります。そのほか、従業員の職務発明に対する対価に関して、従業員から訴訟の提起を受ける可能性があり、敗訴した場合には、当該従業員に対して、さらなる対価の支払いが発生する可能性があります。
24. 当社グループ製品利用者からの提訴の可能性について
当社グループの製品及びサービスは、ネットワークやコンピュータをコンピュータウイルスのような不正プログラムから守ることを目的に製造されています。仮に当社グループ製品及びサービスのユーザが当社グループ製品及びサービスを使用していたにも関わらず、不正プログラムにより何らかの被害を受けた場合、損害賠償の訴えが提起される可能性があります。また、ユーザが当社グループのストレージサービスを使用していたことにより、システムトラブルなどの理由で情報消失などの被害を受けた場合も、当該ユーザから損害賠償の訴えが提起される可能性があります。さらに、当社グループは各種製品の出荷もしくは、パターンファイルの提供に際し、事前に適切なテストを行う必要がありますが、当社グループの各種製品のバグ、不完全なパターンファイルの提供により当社グループのユーザのコンピュータに障害が発生した場合、または、ハードウェア製品の欠陥により、人の生命、身体又は財産に損害が及んだ場合には、当該ユーザからの訴えが提起される可能性があります。当社グループの各種製品の使用規約やライセンス契約には免責事項及び当社グループの責任の及ぶ範囲についての条項を明記していますが、国や地域、状況によってはこれらの条項が有効とされない場合もあります。当社グループに対して、訴訟が提起され、裁判所において、損害賠償請求、慰謝料などが認められた場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
25. 当社グループ製品の回収の可能性について
当社グループは製品の出荷に際し、事前に適切なテストを行う必要がありますが、当社グループ製品のバグ、不完全なパターンファイルの提供により当社グループのユーザのコンピュータに障害が発生した場合、または、ハードウェア製品の欠陥により、人の生命、身体又は財産に損害が及んだ場合には、当社グループの判断により、製品を回収する可能性があります。そのような場合には当社グループの財政状況や経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
26. 法令違反または法令等の改正による影響について
当社グループが行なう事業は、それぞれの国々において各種法律及び法令により規制を受けます。当該法律などが遵守されなかった場合、行政指導、罰則などの適用を受け、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。また、法律や法令の改正により、当社グループの製品またはサービスに関して規制や制限が強化され、当該対応による費用がかかる可能性があり、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
27. 電力不足、地震、生物ウイルス、地政学的リスク、その他の災害による影響について
電力不足、地震、生物ウイルス、地政学的リスク、その他の災害などにより、当社グループの事業が多大な損失を被る可能性があります。例えば平成12年に米国カリフォルニア州において電力不足が断続的に続いたことにより電気料金が高騰し、また一部の顧客に対するサービスに影響が出ました。或いはインフルエンザやSARSなどの生物ウイルスの蔓延などによって、当社グループの業務を停止せざるを得なくなる可能性もあります。今後も同様の事態が起これば、当社グループの事業に重大な影響を与える可能性があります。
自然災害による事業への影響も考えられます。将来の大地震による当社グループの設備、施設などに対する被害額を推測することは出来ず、また万全な地震対策を講じても、地震による被害を限定させることは出来ない可能性があります。当社グループの大部分は地震やその他の災害によって被る損失に対する保険には加入しておりません。
更に、テロ行為や生物ウイルスの蔓延や地政学的リスクなどは、当社グループが活動を展開している国や地域の経済情勢に影響を与える可能性があります。このような状況が続いた場合には、当社グループの財政状態、経営成績に影響を与える可能性があります。
28. 当社の大株主の影響により、他の株主の影響力が限定される可能性について
実質的に当社株式を5%以上保有する株主及び当社取締役の保有株式割合の合計は、平成22年12月末時点で32.4%となっています。仮にこれらの株主が同じ行動をとった場合、取締役の選任、企業合併、事業再編などの株主総会決議事項について、重大な影響を及ぼすことができます。またこのような大株主は、他の株主の利益と相反するような戦略、思考を持っている可能性があります。このような当社株式持分の集中は結果的に当社グループの活動を遅らせたり妨害したりする可能性があり、他の株主の投資損失を招く可能性があります。
29. 当社の株価は変動性が高いために、当社株式の投資家が投資損失を被る可能性について
当社株式は東京証券取引所市場第1部に上場されております。近年の日本の証券市場の株価及びその取引高は大きく変動しておりますが、一般にハイテク企業、インターネット関連企業の株価は特に大きく変動する傾向にあり、当社株式の株価及び出来高もまた大きく変動しています。東証1部に上場した平成12年8月17日以降の当社株価の安値は1,440円、高値は9,005円となっています。平成22年12月30日現在の東京証券取引所の当社株価終値は2,681円となっています。今後も当社株価は大きく変動する傾向が続く可能性があります。
30. 当社株式が上場している東京証券取引所には値幅制限があるため、投資家が当社株式を売却できない可能性があることについて
当社株式が上場している東京証券取引所市場第1部では、株価は売り注文と買い注文の均衡によりリアルタイムに決められ、マーケットメーカーなどによる値付けはありません。また当該取引所では激しい株価の変動を防ぐため、前日の終値を基準として株価の変動幅の制限を設けており、投資家が株式を売却する意向を持っていても制限幅を超えるような株価での売却はできません。

