セイコーエプソン株式会社
新種のウイルスが発生するたびに慌てるのでは、ウイルス対策は継続できません。ウイルスの発生段階でいかに被害を抑えるかというTrend Micro EPSの予防措置には期待が持てました。
導入背景
つねに半歩先を行くウイルス対策を実施するエプソン――「今度は3年先を見越した対策が必要」
1カラープリンタや液晶プロジェクター、中小型ディスプレイ市場におけるリーディングカンパニーであり、卓越した技術開発力と総合力を背景に世界規模で事業を展開しているセイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)。同社では、ウイルスが現在のような大きな社会問題となる前から、積極的にウイルス対策に取り組んできている。その経緯について、情報化推進サポート室情報化技術企画開発部主任の征矢隆志氏は次のように説明する。「トレンドマイクロのウイルス対策製品は、実はけっこう長いことつかってきています。最初は1999年秋、InterScan VirusWallによるゲートウェイでのSMTPのチェックを、その半年後にはHTTPのチェックを始めました。また、2001年にはスパム対策として InterScan eManagerも導入しています。導入当初は引っかかるウイルスも少なく、どれだけ効果があるのかというところはありましたが、実際にその後、ウイルスは爆発的に増加しています。弊社の取り組みは正しかったわけで、常に現状の半歩先、一歩先を行くウイルス対策を行うことが基本姿勢となりました」
先進的なウイルス対策を行ってきた同社にとって、次は「3年くらい先の次世代を読んだウイルス対策が必要」だと征矢氏は語る。
「トレンドマイクロのライセンス形態が変わったのもきっかけのひとつですが、これを機に次世代のためのウイルス対策ソリューションに取りかかったのです」「トレンドマイクロのライセンス形態が変わったのもきっかけのひとつですが、これを機に次世代のためのウイルス対策ソリューションに取りかかったのです」
選定ポイント
高いパフォーマンスや製品の統合性に加え、Trend Micro Enterprise Protection Strategyに基づく 予防措置に大きな期待
同社が新しいソリューションの選定に入ったのは2002年半ばのこと。約半年の期間をかけて検討・評価を行った結果、トレンドマイクロの InterScan VirusWall エンタープライズエディション(以下、ISVW EE)が導入されることになった。その選択理由について征矢氏は、「それまでトレンドマイクロの製品を使ってきたという実績や信頼感もありますが、もちろんそれ以外のポイントもあります」と説明する。「まず、ゲートウェイでのウイルス対策としてのパフォーマンスの高さ。当時はすでに大規模ウイルスの被害が社会問題になっていましたし、そうした大規模ウイルスにも対応できるパフォーマンスが必要でした。次にフィルタリング製品との統合が図られている点。スパム対策のフィルタリングは引き続き実施するつもりだったので、この点の製品統合も大きなポイントでしたね」
もう一つの大きなポイントとして、トレンドマイクロが掲げる大規模感染防御ソリューションであるTrend Micro Enterprise Protection Strategy(以下、Trend Micro EPS)の存在を征矢氏は挙げている。「新種のウイルスが発生するたびに慌てるのでは、ウイルス対策は継続できません。発生から終息までを一連のサイクルとして処理できる体制づくりが必要であると常々考えていました。トレンドマイクロのTrend Micro EPSという考え方はまさに弊社の目指すところと合致するもので、ウイルスの発生段階でいかに被害を抑えるかというTrend Micro EPSの予防措置には期待が持てました」
また、デジタルアクセス(DA)やADSLをはじめ、さまざまなアクセス回線で全社ネットワークが構築されているため、ネットワークの帯域に負荷をかけずにアップデートしたいという要望もあった。「サーバにアクセスする台数を制限してアップデートできる仕組みが用意されているので、帯域が圧迫されることもありません。」と、ネットワークの負荷を軽減する機能が備わっていることも大きな評価ポイントだった。
運用状況
状況に応じられる柔軟性と、迅速な対応を可能にするTrend Micro Control Managerに高い満足感
ウイルスの発見とほぼ同時に被害が拡大するゼロ・デイ・アタックに備えて、発生段階においてどれだけすばやくかつ適切に対応できるかが重要だと征矢氏は言う。「確かにクライアントPCに比べればゲートウェイの台数は多くはありません。しかし、ゲートウェイでどれだけ迅速に対応できるかがクライアントPCへの被害抑制に直結するのですから、かなり重要な箇所だと考えています」
ISVW EEにおける集中管理機能を提供するTrend Micro Control Manager 3.0(以下、Control Manager)は、スピード対応の観点からも非常に有効だと征矢氏は評価する。「いくら台数が多くはないといっても、やはり迅速な対応のためには集中管理が必要です。Control Managerのおかげで管理機能の部分をゲートウェイそのものから切り離すことができるようになり、この点も効果がありますね。たとえばパターンファイルの一斉配信などでも、ゲートウェイ側の負荷にかかわらず実施することができます。また、すべてのゲートウェイに対してタイムラグをなくし、ほぼ同時に、かつ確実にパターンファイルを配信できるのも安心ですね。パターン配信もデフォルトでは1時間の設定ですが、Control Managerを利用することで10分まで短縮できました。管理負荷が軽減されるということ以上に、パターンマッチング方式における危険を最小限に抑えられるという点がControl Managerのメリットだと考えています」
実際にウイルスチェックやフィルタリングを行うInterScan Messaging Security Suite(以下、InterScan MSS)については、機能や使い勝手に加え、とくに柔軟性が高く評価できると征矢氏。「ウイルスチェックとフィルタリングのどちらを先に行うか、これはケースごとに変わってきます。たとえば普段は、まずウイルスチェックをくぐり抜け、なおかつ怪しいものをフィルタリングしますし、突発的なウイルス発生の場合は、該当する拡張子のファイルをフィルタリングで先に止めてしまい、トレンドマイクロからの新しいパターンファイルを待つという方法があります。こうした状況に応じた使い分けが柔軟にできるようになった点は非常に大きいですね」
また、InterScan MSSのアーカイブ機能は、コミュニケーション手段としてのメールの管理にも役立っている。「ウイルスやスパム以外にも、コミュニケーションという観点からトラブルが発生することもあります。エラーやトラブルをトレースすることができるので、ウイルス対策以外の点でもアーカイブ機能は重宝しています」
一方、URLフィルタリングを行うInterScan WebManager(以下ISWM)にも満足しているという。「それまでの製品はエプソンにちょっと合わなかったのですが、ISWMは非常にデータベースの精度が高くて気に入っています。基本的にはコンテンツフィルタリングとして用いていますが、危険なURLを止めるというウイルス対策的な用い方をすることもあります。また、カスタマイズの容易性や柔軟性も優れていますね。掲示板のように単純にアクセスを禁止してしまうと業務に影響が出るようなサイトでも、たとえばGETメソッドによる閲覧のみ許可、POSTメソッドによる投稿は禁止するといった使い方ができます。ユーザからの依頼や不満も減少し、適切に運営できているのではないでしょうか」 )
将来展望
常に新しい発想で対応することが大切」――Trend Micro EPSをベースとしたウイルス対策に今後も期待
世間に先駆けて先進的なウイルス対策に取り組んできたエプソンだが、今後はInterScan Web Security Suiteへの移行も考えている。「ICAP連携をポイントにしたいので、キャッシュサーバとの実際の負荷バランスなどについて、現在検証を進めているところです」と征矢氏。「弊社の取り組みは、当初は早いかなと思うものの、実際に効果がありました。これからもウイルスは新しいものが次々と出るでしょうし、常に新しい発想で対応していくことが大切なのではないでしょうか。トレンドマイクロのTrend Micro EPSをベースとしたウイルス対策は、弊社の方針とも合致しますし、非常に期待もしています。今後も次世代を見越したウイルス対策を続けていきたいですね」
ウイルス対策の秘訣はここにあり「ウイルス対策をサイクルとして確立することが重要です」
ウイルス対策を的確に行うポイントは、「ウイルス対策をいかにサイクルとして回していくか」という点にあると征矢氏は説明する。「大規模ウイルスが発生するたびに場当たり的に対処するのでは、とても業務として回りませんし、トータルコストも増大してしまいます。発生から終息までの一連の流れをサイクルとしてとらえ、どんなウイルスが発生しても慌てることなく適切に対処することが重要なのです」
エプソンのこの考え方には、トレンドマイクロのTrend Micro EPSがぴたりと合致するものであった。「大規模汚染の予防を自動で実行する大規模感染予防サービスの考え方も納得できるものでした」と征矢氏。「ウイルス対策には態勢づくりが欠かせませんし、態勢を整えること自体がより確実かく迅速な対応につながるのです。Trend Micro EPSはまさにこれに該当し、これからも期待したいところですね」
導入企業プロフィール
会社名:セイコーエプソン株式会社
創 立:1942年
本 社:長野県諏訪市
資本金:532億400万円
グループ会社:110社(国内36社、海外74社)
事 業:カラープリンタ、液晶プロジェクター等の情報関連機器事業、ディスプレイ、半導体等の電子デバイス事業、ウォッチ、光学等の精密機器事業など




