ウイルス感染被害レポート - 2002年度上半期
トレンドマイクロ ウイルス感染被害レポート - 2002年度上半期
トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:スティーブ・チャン)は、2002年度上半期のコンピュータウイルス感染被害レポート(2002年1月1日~6月30日までのデータを集計、日本国内)をお知らせするとともに、上半期のウイルスの状況を総括いたします。
ウイルス感染被害2002年度上半期レポート
(2002年1月1日~6月30日 トレンドマイクロ調べ)
| 順位 | ウイルス名 | 通称 | ウイルスの 種類 | 被害 件数 | 発見 時期 |
| 【1位】 | WORM_KLEZ(※) | クレズ | ワーム型 | 9999件 | 2001年10月 |
| 【2位】 | WORM_BADTRANS.B | バッドトランス.B | ワーム型 | 7365件 | 2001年11月 |
| 【3位】 | JS_EXCEPTION.GEN | エクセプション | JavaScript型 | 868件 | 2001年11月 |
| 【4位】 | MTX(※) | マトリックス | ファイル感染型 | 818件 | 2000年9月 |
| 【5位】 | NIMDA(※) | ニムダ | ファイル感染型 | 577件 | 2001年9月 |
| 【6位】 | WORM_FBOUND.C | エフバウンドC | ワーム型 | 462件 | 2002年3月 |
| 【7位】 | PE_MAGISTR(※) | マジストラ | ファイル感染型 | 340件 | 2001年3月 |
| 【8位】 | WORM_HYBRIS(※) | ハイブリス | ワーム型 | 330件 | 2000年11月 |
| 【9位】 | WORM_ALIZ.A | アリズ | ワーム型 | 236件 | 2001年9月 |
| 【10位】 | X97M_LAROUX(※) | ラルー | マクロ型 | 230件 | 1997年11月 |
※ ここのランキングは、2002年1月1日から6月30日までに、日本のトレンドマイクロ社のサポートセンターに寄せられた問い合わせ情報をもとに 順位付けを行ったものです。
※ 被害件数はウイルス発見のみの数字も含みます 。
※ ウイルス名はトレンドマイクロ製品での検出名となります 。
※ (※)のウイルスに関しては 、亜種をまとめてカウントした件数となります。
■上半期のウイルス傾向
「TrendLabsJapan」ウイルス解析担当者コメント
昨年1年間のウイルス報告件数は総計で25,644件だったのに対し、2002年は上半期だけで、28,938件となり、半年で1年の報告件数を超え、ウイルス感染被害報告は増加の一途をたどっています(下記「 ウイルス感染被害報告件数月別グラフ 」をご参照ください)。
増加の原因として第一に考えられるのが、1位「WORM_KLEZ」、2位「WORM_BADTRANS.B」、9位「WORM_ALIZ.A」など、5位の「NIMDA」以来同じセキュリティホール(MS01-020:不適切な MIME ヘッダーが原因で Internet Explorer が電子メールの添付ファイルを実行する)を悪用し、かつマスメーリング(大量メール送信)機能を持ったウイルスの頻出です。
1位となった「WORM_KLEZ」は6月に入り終息の兆しをみせていますが、こういったセキュリティホールを狙うタイプはひとつが終息に入ると、次の新種ウイルスが出る傾向があるため、必ずセキュリティホール対策をすることをおすすめします。
「WORM_KLEZ」は終息の兆しをみせているとはいえ、いまだに感染被害報告が多くみられます。報告の多い亜種「WORM_KLEZ.E」は奇数月6日になると、特定の拡張子(doc、xls、txtなど主に書類ファイル)をもったデータを上書き破壊してしまいます。今月6日(7月6日)はその発病日にあたるため、十分な注意が必要です。なお、「WORM_KLEZ」はウイルス付メール送信時に (1)差出人詐称 (2)送信済フォルダに履歴を残さない、など感染に気がつきにくい特徴を持つため、今一度最新のウイルス対策ソフトでPC内を検索してみるようおすすめします。
それ以外でトピックとしてあげられることは、3位の「JS_EXCEPTION.GEN」などJavaScript型ウイルスの流行です。これはマスメーリング型でないにもかかわらず、Webページに意識的に仕込まれているケースが多いため、ブラウザで表示するだけで簡単にウイルス感染してしまうことから被害報告が増えています。実際の被害はInternet Explorerの設定を変える(ホームページ、ポータルサイト、サーチエンジンなどのURLの変更)など軽微なものです。しかし、指示されたURLサイトにウイルスが仕込まれている可能性があります。メールだけでなく、Webブラウザ経由のウイルスにも注意が必要です。
また6位の「WORM_FBOUND.C」は日本語件名が現れたウイルスとして注目を集めました。英語の怪しい件名のメールは開かない、など従来自分でできるウイルス対策として語られてきたことがあてはまらなくなってきています。ウイルスは巧妙に進化しているため、正しい情報、最新の対策が重要です。
ウイルス感染報告増加の環境的な要因としては、ブロードバンドの急速な普及により、インターネット接続時間が延びたこと、また複数のコンピュータを保持する家庭が増えてきたことによって、個人単位のウイルス被害が増えていると考えられます。
セキュリティ対策は製品・サービスの選択やその設定などを含め、何をどこまでするか難しい問題です。ウイルスに関しては、ご自分のインターネットの利用状況を考え、ウイルス対策製品やプロバイダによるウイルス対策サービスなどを活用することによって、ウイルスの侵入・流出経路毎に確実に対策を施し、全てのコンピュータのセキュリティレベルを同一に保つことが最も有効な方法です。これは企業でも個人でもインターネットに接続する以上変わりはありません。インターネット社会の一員としてセキュリティ意識を高め、被害者だけでなく加害者にもならない対策をとることが重要です。
<ご参考>ウイルス感染被害報告件数月別グラフ

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