インターネット脅威マンスリーレポート - 2011年7月度

インターネット脅威マンスリーレポート【2011年7月度】

~ソーシャルネットワーキングサービスを悪用した攻撃に注意~

 トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証一部:4704 以下 トレンドマイクロ)は、2011年7月度のインターネット脅威状況をお知らせします。

7月のインターネット脅威状況 トレンドマイクロ リージョナルトレンドラボコメント

 ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)facebookを悪用した攻撃を引き続き確認しています。7月に確認された攻撃は、ユーザが特定の不正なURLをクリックすると、自動的に自身のウォールにポルノ動画をおすすめとして特定のURLとともに書き込んでしまうものでした。SNSの仕組みを悪用して、勝手に自身のアカウントで意図しないメッセージやURLを書き込む手法は、過去にmixiやtwitterでも確認されています。SNSを悪用した攻撃では、友人・知人のアカウントで書き込まれたURLでも不正なものが含まれている可能性もあるため、URLをクリックする際は、検索サイトなどで一度確認をしてみるなどの工夫とともに、不正なWebサイトへの接続をブロックするセキュリティ製品の利用が有効です。

 また7月には、国内にてファイル共有ソフト「Share」のネットワーク上に流通させる目的で、自分のコンピュータ上に不正プログラムを保管していたとされる男性が逮捕されました。いわゆる「ウイルス作成罪」による初めての摘発として注目を浴びました。表1の日本国内の不正プログラム検出数ランキングにおいても、6月に引き続いて、「Winny」や「Share」といったファイル共有ソフトのネットワーク上に流通する「WORM_ANINNY(アンティニー)」が3種ランクインしており、日本国内ではファイル共有ソフトの使用とそれに伴う不正プログラム感染が横行しています。逮捕された男性は、作成した不正プログラムに児童ポルノ関連のファイルと思わせるファイル名を付けていたと報道されていますが、ユーザの興味を引くようなファイル名を付けるのはソーシャルエンジニアリング的手法の代表的な手口です。実際に、7月に国内の検出状況で3位にランクインした「WORM_ANTINNY.AI」につけられたファイル名を調査したところ、アダルト関連が63%、音楽が13%、一般漫画が19%となっており、9割以上にユーザの興味を引くような工夫がされていました。

■日本国内の不正プログラム検出状況:ファイル共有ソフトで感染する不正プログラムが3種ランクイン

 日本国内の不正プログラム検出状況では、ファイル共有ソフトのネットワークで流通する「WORM_ANTINNY(アンティニー)」の亜種が3種ランクインしており、いまだに日本国内ではファイル共有ソフトの使用とそれに伴う不正プログラム感染が後を絶ちません。

表1:不正プログラム検出数ランキング(※1)(日本国内) 2011年7月度

順位

検出名

通称

種別

検出数

先月順位

1位

WORM_DOWNAD.AD

ダウンアド

ワーム

4,334台

1位

2位

CRCK_KEYGEN

キーゲン

クラッキングツール

3,962台

2位

3位

WORM_ANTINNY.AI

アンティニー

ワーム

1,211台

3位

4位

PE_PARITE.A

パリット

ファイル感染型

1,171台

5位

5位

TROJ_DLOADER.DNK

ディーローダー

トロイの木馬

1,143台

8位

6位

WORM_ANTINNY.F

アンティニー

ワーム

1,006台

7位

7位

WORM_ANTINNY.JB

アンティニー

ワーム

992台

6位

8位

HKTL_KEYGEN

キーゲン

ハッキングツール

844台

9位

9位

BKDR_AGENT.TID

エージェント

バックドア

785台

10位

10位

ADW_YABECTOR

ワイエイベクター

アドウェア

774台

4位

■全世界の不正プログラム検出状況:「WORM_DOWNAD.AD」 が7カ月連続で1位

 全世界の不正プログラム検出状況では、おもにWindowの脆弱性を狙って感染する不正プログラム「WORM_DOWNAD.AD(ダウンアド)」が本ランキングの掲載を開始した2011年1月より7カ月連続で1位となっています。「WORM_DOWNAD.AD」はWindowsの脆弱性のほかにUSBメモリなども悪用するため、オンライン・オフライン含めた感染経路の対策を検討することが重要です。

表2:不正プログラム検出数ランキング※1(全世界) 2011年7月度

順位

検出名

通称

種別

検出数

先月順位

1位

WORM_DOWNAD.AD

ダウンアド

ワーム

119,960台

1位

2位

CRCK_KEYGEN

キーゲン

クラッキングツール

51,254台

2位

3位

HKTL_KEYGEN

キーゲン

ハッキングツール

19,924台

6位

4位

HKTL_ULTRASURF

ウルトラサーフ

ハッキングツール

15,876台

8位

5位

PE_SALITY.RL

サリティ

ファイル感染型

15,438台

5位

6位

TROJ_VUNDO.SMIB

ヴァンドー

トロイの木馬

12,788台

NEW

7位

Mal_OtorunN

オートラン

その他

12,236台

7位

8位

WORM_FLYSTUDI.B

フライスタディ

ワーム

9,177台

9位

9位

WORM_PALEVO.SMQM

パレボ

ワーム

8,443台

4位

10位

PE_SALITY.RL-O

サリティ

ファイル感染型

8,342台

圏外

※1 表1、表2のランキングは、トレンドマイクロ製品・サービスで発見された脅威についてお客様の承諾に基づきTrend Micro Smart Protection Network(SPN)のスマートフィードバックにより収集した情報を元に、2011年7月1日から7月31日までの期間で各不正プログラムが発見された数を、コンピュータ台数ごとに集計したものです。本数値は、2011年8月3日現在の情報に基づき作成したものです。不正プログラムの集計対象に、基本的にジェネリック、ヒューリスティック検出などは含みませんが、一部の性質、挙動が特定できる検出名を対象に含むことがあります。

■日本国内のお問い合わせ状況:ワンクリックウェア「HTML_HTAPORN」が1位に

 7月の不正プログラム感染被害の総報告数は501件で、6月の593件から減少しています。特に、6月に取り上げたワンクリックウェアの1つ「HTML_HTAPORN(エイチティーエーポルン)」が1位にランクインしており、感染報告数が増加しています。HTMLを使ってWindowsのアプリケーションが作成できる、HTAを悪用するなど昨今のワンクリックウェアはより巧妙になってきているため、ユーザとしてはセキュリティ製品の導入を基本として、ワンクリックウェアがダウンロードされるようなサイトでは、規約がわかりにくく記載されている場合も多いため、十分に注意することが必要です。

表3:不正プログラム感染被害報告数ランキング(※2) 2011年7月度(日本国内)

順位

検出名

通称

種別

件数

先月順位

1位

HTML_HTAPORN

エイチティーエーポルン

その他

28件

圏外

1位

WORM_DOWNAD

ダウンアド

ワーム

28件

1位

3位

MAL_OTORUN

オートラン

その他

6件

2位

3位

TROJ_DLOADER

ディーローダー

トロイの木馬

6件

圏外

5位

TROJ_FAKEAV

フェイクエイブイ

トロイの木馬

5件

4位

5位

WORM_AUTORUN

オートラン

ワーム

5件

圏外

※2 表3のランキングは、2011年7月1日から7月31日までに、日本のトレンドマイクロのサポートセンターに寄せられたウイルス被害件数をもとにランク付けを行ったものです。本数値は、2011年8月3日現在の情報に基づき作成したものです。今後、サポート調査により、件数に変更が生じる可能性があります。被害件数は不正プログラム発見のみの数字も含みます。
個々の検出名に関しては、亜種も含んでカウントしています。

※TRENDMICROはトレンドマイクロ株式会社の登録商標です。 

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